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Author:しゅうちゃん
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今宵はこのお店へ。何度も満員だったりして振られ続けましたが、ようやくの入店。

神田駅西口から数分という場所に在りながら、表通りに面していないために静かな雰囲気。一見さんは少なかろう。

周

提灯


この店は店内撮影禁止である。カウンター席の上にはそれを示す額が掲げられている。携帯電話やブログの普及でデジカメを持ち歩く人も珍しくなくなった。礼儀知らずに勝手にバシャバシャ撮影する輩も多い。
まるで盗撮の如しである。

逆の立場になって考えてみてほしい。あなたの職場に見知らぬ他人が突然現れて、あなたの仕事振りを勝手に撮って、ブログで勝手な論評をしたらどんな気分がするか・・・。
せめて撮影の可否を尋ねるのが最低限のエチケットであり、ましてや明らかに撮影禁止と店側の意思表示がある場合にはそれに従うのが道理だ。
撮影禁止の店の多くは小体で、地元の常連さんを大切にしていることが多いように思う。
根津の「鷹匠」、木挽町「湯津上屋」などが同様だ。

さて、この日は空いているカウンター席に案内された。出された品書きを見ると蕎麦の種類は極端に少なく、逆に地酒は唸るような銘酒が揃っている。そればかりかワインの用意もあり、我が愛する小布施ワイナリーのワインも置かれている。生ビールはハートランドとどこまでも私好みだ。

ワインをボトルで摂りたいのをぐっと我慢して、「天青」を熱燗でお願いした。
BGMはJAZZが静かに流れる。

肴は黒板の本日のお勧めメニューの中から「穴子の煮こごり」と「鹿の味噌煮込み」をお願いした。
するとお通しに大きな鉢に「大根の甘味噌がけ」が出された。
薄味の出汁で焚かれた大根の味噌の上には糸唐辛子、結ばれたみつば。その美しさに驚いた。これは只者ではない。しかも甘味噌に使われているのは鶏肉や豚肉のそぼろではなくて、しっかりとした歯応えの切り落としのような肉片だ。肉の種類を問うたら、鴨だという。
これは尋常ではない。

続いて出て来た「穴子の煮こごり」は僅か250円という価格で、小さいながらもこれまた見た目が美しく、味は間違いなし。ご主人は蕎麦修行だけでなく、和食のキチンとした修行をされた方とお見受けした。

次に出された「鹿の味噌煮込み」は、臭みがなく、箸で用意に崩れる程に柔らかく煮込まれている。
あ~、やはり赤ワインを頼めば良かったと後の祭り。

もっとゆっくりしたかったが、他のサラリーマンのグループが延々と仕事の話をしているのに辟易して早々に「もり」を頼んだ。
本日の蕎麦は、北海道の音威子府産だとか。これがまた実に私の好みに合致していた。
丸い笊に盛られた蕎麦は中太の微粉。繋がりは完璧でシャープなエッジ感で全く破綻がない。笊を鼻の前まで持ち上げると豊かな香りがする。北海道産の蕎麦らしく歯ぬかり感もなく、適度な腰もあって思わず唸る。
これは都内でも私の好みからして屈指のものだ。小躍りしたいほど嬉しくなった。

蕎麦湯はどこまでも素直に延びるくせのないもの。蕎麦湯は木の湯桶ではなく、どっしりとした緑色の彩色の陶器で出された。
「お茶はいただけますか?」と聞くと、「蕎麦湯になりますが」とのお答え。そうですか。

フードアナリスト的にトイレをチェックしに行くと、小さなお店なのに男女別。これは女性にも好評だろう。

この店は万人向けではない。それだけに好みが合った客には他店とは比べようのない存在感を発揮しそうだ。
こういう店を幾つか知っておくと、生活に潤いが湧くというものだ。
人生の楽しみとは、こうした些細なことの積み重ねにある。

カード



お店のHP
http://www.soba-amane.com/
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