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Author:しゅうちゃん
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神楽坂「伊勢藤」

店名は、いせとうと読みます。
神楽坂には古民家を利用した飲み屋さんが何軒かありますが、昨今ブームとなっている古民家再生ではなく、戦前から残っている建物をそのまま使っている店が多いのがこの街の歴史を感じさせます。
そんな店の一つがここ、酒飲みには良く知られた店だ。

縄暖簾

看板

このお店は、経営形態としては極めて特殊だ。酒を飲む場所に徹し、ご飯物は一切ない。その酒は灘の「白鷹」の樽酒のみ。全国各地の地酒が手に入るようになった現在では珍しい。一種類しかないことを一色とも言う。昔の蕎麦屋には、そんな酒は一色のみという店が多かった。並木の藪蕎麦なら菊正宗だ。

席に案内されると「お酒は燗でよろしいですか」と尋ねられる。
常温も可能だが、この店では燗酒が絶対のお勧めだ。店主自ら炭火の囲炉裏に埋め込まれた燗つけの道具の前に陣取り、錫製のちょろりで丁寧に温める。温度計は使わず、ちょろりを掌で包むようにして確認する。

何種類かの肴は用意されているが、お通しとして日替わりの一汁三菜がセットになっている。
この日は、浅漬け・山菜の煮物・鮫の軟骨梅。

三菜

酒が来た。程よいぬる燗。熱燗を所望の場合は注文の時にその旨伝えよう。杯には他店では見たことがない置台が用意されている。

徳利

訪問時、運よく空席があったがすぐに満席となり、その後も次々に客が訪れる。
客席が賑やかになって来たなと思ったその瞬間、
「どなた様もお声をお静かに!」とご主人が店内に響き渡るようにたしなめた。
会話に夢中になってはいけない。あくまで主役は酒。そんな店なのだ。

後から味噌汁が運ばれた。出汁の香りがいい。具はお豆腐。肴に豆腐を頼まなくて良かった。

味噌汁

酒をお替りして、いかの黒作を注文。これで徳利を1本いける。

黒作

燗酒をもう1本をお替りすると、干し納豆が出された。

干し納豆

もっと飲みたい気がしたが、次々に満席で入れない客が来るので長っ尻は無粋と引き上げることにした。

この店は客を選ぶ。店にふさわしい客が足を運んで、この雰囲気を楽しめば良い。安さばかりを売り物にした騒々しい店がお好きな方はそちらに行けば結構。この店は一人静かに酒を飲みたい人にとっては貴重な存在だ。

裸電球

路地


食べログ
http://tabelog.com/tokyo/A1309/A130905/13000397/

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