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Author:しゅうちゃん
・フードアナリスト
・江戸ソバリエ
・ソルトマイスター

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毎年恒例となった冬至のゆずきりを食べに伺いました。生憎の雨模様で、この寒さの中並ぶのは辛いなと思いながらも足は店に向かっていました。オジサンにとってはクリスマスがなくても大丈夫ですが、これを食べないと心穏やかに年が越せない気がします。

11時の開店。少し出遅れてたものの12時前に到着。雨のせいか幸いにも行列はなく、既に満席に近いながらも空席がありました。但しカウンターはないので、必然的に相席となる。
「失礼します」と先客に軽くご挨拶。
狭い店内では今でも江戸しぐさが必要だ。席を立つ時には出口側の客が一旦立って出やすくするなどお互いの気遣いが必要。それがお互いを尊重する気持ちに繋がる。見知らぬ同士でも自然と会話が生まれる。こんな店が残っているのは貴重だ。

入口



寒いので、まずは熱燗。昼酒お咎めなしがそば屋の良いところ。江戸蕎麦にあってはそば屋は食事だけをする処にあらず。酒を飲む処だ。蕎麦はつまみや締めに食べるので量は少なめで構わない。

徳利

すらりとした色白美人のうなじを連想させる白徳利。自家製のそば味噌付き。店内には、ゆずきりの張り紙。この時間なら売り切れの心配はいらないだろう。

張り紙

その前に、そば前として小田巻き蒸しを注文。
「2,30分掛かりますがよろしいですか?」と毎回聞かれる。30年も通っているんだ、承知の上。小田巻き蒸しは人気商品で、夏場でも結構注文が入るという。
徳利を傾けながら待つ時間が、実は至福の時だ。一度はご飯物やうどんも食べてみたいが、いつもそば一辺倒。グループで来てシェアすれば出来そうだが、どうにも野暮な気がする。

小田巻き

丼に入った大きな茶わん蒸し。いや、それだけじゃない。器が大きいのは意味がある。

うどん

たっぷりの茶わん蒸しの下には少しばかりのうどんが隠れている。うどんの量から考えて、これはメインの食事ではなく、あくまで酒の肴。うどんを肴にするって、他にはあり得ないでしょう。うどんすきじゃあ、そばの登場することは無いし。

さて、いよいよメインのゆずきりを注文。

ゆずきり

ゆず

ゆずきりとは、柚子を練り込んだ変わりそば。変わりそばを得意とするのはそばの実の中心部を使った真っ白いそばを提供する更科の店だ。更科の暖簾を掲げるお店の多くは、季節毎の旬の素材を練り込んだ変わりそばを通年出している。「神田まつや」は更科系ではなく、普段はやや灰色掛かったそばを出している。それが時折、変わりそばも打てますよという技術の高さをアピールする機会でもあるのだ。

湯桶

漆塗りの木製の湯桶でいただくそば湯は格別。

そば湯

気付く人は少なかろうが、箸袋の裏側を見て欲しい。「卵をつなぎに使っている」と記されている。これが大きな特徴だ。味のためではなく、卵を溶いて水を加えた卵水を使うことによって、マヨーネーズにおける酢と油を分離させずに混ぜ合わせる界面活性剤としての効果があるのだ。小麦粉のようにグルテンのないそばを喉越しが良いほどに、細く繋げる技術の一つだ。

箸袋

これで今年も無事に年を越せそうです。ご馳走さまでした。

お店のHP
http://www.kanda-matsuya.jp/

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