
石神井公園の
「菊谷」が、めでたく開店三周年を迎えられました。
三周年記念サービスとして、5月11日までの間、「四季桜 黄ぶな」を一杯150円、寄せ豆腐(通常価格320円)も150円で提供しています。
しかもこの日の蕎麦は、北海道の牡丹蕎麦を出すというのです。
牡丹蕎麦は在来種で、私が最も好む品種です。
これは、何としても行かないわけにはいきません。


左が「黄ぶな」と、大根と油揚げの炒め煮。右が「花宝」とふき味噌です。
残念ながら寄せ豆腐は売り切れでした。


この日の蕎麦は、福井産と北海道産。
2種類を食べ比べる「利き蕎麦」もメニューにありますが、私は牡丹党なので、十割で打たれた北海道鹿追産の牡丹蕎麦を1枚だけお願いしました。
細切りです。
在来種というと単語のイメージからはワイルドな感じを受けますが、実際は小粒で一見風味は控えめ。在来種から優良な物を選別育成したのが改良品種で、風に強く収穫量も多いので、生産者にとっては楽なのです。だから在来種は生産量が少ないのが現実です。
落語のように格好をつけてすすっと啜ってすぐに飲み込むと、風味が良くわかりません。
不格好と思われても良く咀嚼すると、口中に驚くほど強烈な甘みが急に湧き上がって来ます。
そして豊かな風味が鼻を吹き抜けて行きます。
その瞬間に私は嬉しくて思わず涙が出そうになりました。
私が求めていたものがここにあります。
最近、一部の蕎麦屋さんでお子様お断りのお店が増えて来ました。
それぞれのお店のスタイルや時間帯を考慮して、客が正しいモラルを持って利用すれば、わざわざ断り書きを出す必要もないのですが、時には客同士のトラブルにもなりかねません。
このお店は、そういう野暮な制限はありません。
いつも家族連れや、90歳を超される年配の常連さんもいらっしゃいます。
フレンチのグランドメゾンのようなフルサービスはない代わりに、
庶民の憩いの場としての楽しみがあります。
肩の凝るような蕎麦屋なんぞ、ご免蒙りたい。
これからもご繁盛をお祈りしたいと思います。
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