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Author:しゅうちゃん
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・江戸ソバリエ
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やぶ東京は氷雨が降る生憎の気候。夜は雪になるらしい。

でもこんな日は外出を控える方が多いので、普段は混み合うお店ものんびり出来るので狙い目。
上野に所用があったついでに寄らせていただきました。予想通り、祝日だというのに空いています。しかもこのお店は日祝は中休みなしの営業になるので、昼酒にはもって来いです。


袴寒かったので、まずは熱燗。
いつもどおり清廉な真白い徳利。徳利を納める器を「袴」と言います。江戸の袴は四角い。その伝統を継承しているお店も少なくなりました。でも、ここにはそれが受け継がれています。この徳利や袴の形を見ただけで、お店の品格の高さや歴史の深さがわかるというものです。

突き出しは蕎麦味噌。江戸甘味噌を主体にねっとりと練り上げられています。これが薮そばの楽しみ。

箸置きが用意されているのも嬉しい。箸置きがないと、男がちまちまと箸袋を折ったりするのも嫌だし扱いに困ります。



酒のつまみとして「天ぬき」をお願いしました。天婦羅そばから主役のそばを抜いたものです。だから単純にそばを抜いただけのものでもありません。
これは酒肴としてのメニューですから、江戸蕎麦の辛汁ではなくて上品かつ非常に旨味の強い薄味仕立て。天婦羅はかき揚げです。

酒をちびちびやっていると、そのうちにつゆに浸ったかき揚げが次第に瓦解して行きます。

かき揚げ芝海老

緩んだ衣から姿を現すのが芝海老です。輸入物の巨大な海老を使って客を驚かす店もありますが、蕎麦屋や寿司店での伝統は江戸前の芝海老。今の品川区の芝沖近辺で採れた小振りな海老ですが、味わいに優れています。
昔は寿司屋の玉子は芝海老のすり身をいれて各店で焼いたものだったそうです。きちんと仕込みの仕事をするのが江戸前。刺身を酢飯に載せて握ったのが江戸前の寿司と思っていたら大間違いです。

いささか脱線しました。
この天ぬきは至玉の逸品。華が咲いたような見事なかき揚げとそれを受け止めるクセのないつゆ。色っぽい。

さて、蕎麦は何にするか。また鴨を頼んでしまいました。

鴨ざる鴨肉

蕎麦

鴨肉は分厚く、本鴨でしょうか。臭みない合鴨も結構ですが、野趣溢れる本鴨も結構。昔は合鴨など存在しなかったでしょう。だから臭み消しに葱は必須。鴨葱がゴールデンコンビです。

蕎麦はうねっとした躍動感に溢れています。手打ちのお店が増えた昨今ではもっと凄い蕎麦を出す店もありますが、このお店の雰囲気は独特な良さがあります。

楊枝このお店でもう一つ好きなのが、楊枝。黄色く長く、刻みが無い。
神は細部に宿る。

良いお店は楊枝1本に至るまで神経が行き届いている。これが店主のセンス。
だからお店探しは人探し。これが難しい。

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